ヒーリング4

 

時間が止まる現象

ある時、山形県の大手企業と、大きな契約が

あり、ウキウキしながら、しかも興奮しながら

関越高速道を飛ばしていた。当時新車だった

セドリックは、時速180キロでの走行であった。

「ベンツなら、もっとスピードが出るのに」と

つぶやきながら。

いつしか大雨になり、それゆえタイヤの轍を

外して運転をしていたが、更に、アラレが降って

きて、フロントガラスに積もった重みから、

ワイパーが止まった。当然、前方が見えない。

力を入れてワーパーを動かすと、車は斜め

45度くらいに横滑りしていたではないか。

目の前にガードレールの鉄柱がある。

時間を止めた

ああ、事故るなと思って、対策を練るため、

『時間よ止まれ』と命じた。

すると、時間が止まり、隣の社員は固まって

いて、眼球も動かない。雨もアラレも空中に

止まって浮いていたし、セドリックもピタリ

止まっている。

このまま時間を止めていたら、事故は無いな、

などと、馬鹿なことを考えた。

怖いのは、視界が極めて悪い状況での後続の

大型トラックが暴走しながらぶつかれば、

たぶん死亡事故にもつながるのだ。それを

防ぐ手立てはあるのだろうか?などと能天気な

ドライバーは、なんと煙草を吸って考えること

とした。

タバコは、命より尊い? 

まさか。

止まった時間

そして、ジャケットの左側のポケットから、

ボックスのラークマイルドを取り出して、

両手を使って(車は止まっているから)箱を

開けて、煙草を取り出し、1本口に加えた。

それからライターをポケットから取り出して、

火をつけて、ゆっくりと煙草をくゆらした。

「ふうー これが末後の煙草か、旨いな」と

いう命知らずと言うか、馬鹿なセリフ。

 

煙草を1本吸う時間は、それなりの物理的な

時間であった。だがしかし、車やアラレは、

空中に止まっていた。タバコを吸いながら、

事故らない対策は無いと知る。

自分は死んでも仕方ないが、助手席の社員は

可哀そう。「彼を助けなきゃあ!」と一瞬の

思いあり。その時、シートベルトを外しては

いないのに、僕は、社員を抱きかかえていた。

あたかもバイクに乗る如く、僕の両ひざは、

彼の両足をホールドして、シートの背もたれ

ごと、彼をしっかり強く抱え込んでいた。

「僕は、テレポーションしたのか?」

再び、「お前を助ける!」と僕の思いあり。

その時、時間が動きだして、激しい衝撃が

全身を覆った。しかし、痛みは感じない。

頭の中が真っ白になり、意識が消えてゆく

のが分かる。

 

あの世への旅立ち

気がづくと、社員とともに、光りの中にいた。

それは、あたかも長い長いバームクーヘンの

筒のような光のシャフト・ドームの中であって、

その中を上昇していた。

その光のシャフトの中には、映画に出てくる

イエスキリストのような風貌をした光の存在が

二人いて、我々を抱えていた。この光の存在は、

過去にも何度か現れている。

「我々の肉体は、死んだのか?」と聞けば、

彼らの返事が無かった。

横にいた社員は、このような事態に気づいて、

「社長、ここはどこですか?このような光りは

なんですか?この人たちは誰ですか?僕らは

死んだのですか?」そう僕に聞いた。社員には

我々は死んだと告げることができなかった。

「暴走したばかりに、こうなってしまい、本当に

申し訳ない。」と社員に答えたら、二人の光り

の存在いわく、「車は大破しています。二人の

肉体も死にはしたけれど、修復しています」と

いうではないか。

「死体を修復している?蘇生しているのか?」

「はい、完全な肉体に復元されるでしょう。

でも、ここから先に進む場所のことは、社員の

記憶を消して置きます。」と言った。

この社長は、過去に何度も心肺停止を体験して

いながら、5時間くらいすると生き返るのだ。

<中略>

どれくらい長い時間が経過したか知らないが、

遠くから、肉体に戻ったと言う感覚があった。

体はとても冷たく感じた。どんな障害がある

のか怖くて目を開けられない。体を動かすのも

怖かった。そして、車が走行する現実の音が

聞こえてきた。

 

恐る恐る目を開けてみた。

そこには、信じがたい奇跡があった。事故車は、

なんと中央分離帯にある二本のワイヤーに乗って

いたではないか。しかも進行方向を向いている

セドリック。

昇りと下りの自動車が、水しぶきを上げながら

走っていた。

なるほど、ここなら後続車の影響がないと知った。

でもなぜ、ここに車があるのか?後ろから来た

大型トラックが激突したから、ガードレールに

セドリックが乗ったのか?まさか。

 

やって来た警察は、「凄いな・・・仏はどこへ

言った?」と聞いた。

僕らが同乗者だと答えたら、「馬鹿を言うな、

この事故で生きている訳も無い」と。

「ところで、なぜここに車が乗っているんだ?

JAFが釣り上げて、ここにおいたのか?なんで

事故車を持ち帰らないんだ?」と不思議がる。

僕らは、まだJAFを呼んではいない。

警察の話しでは、ガードレールの鉄柱を5本も

へし折ったとか。車ガラスは、ぜんぶ無かった。

ドアも天井のルーフもぺちゃんこだ。前と後部も

損傷がひどかった。車中に置いたカバンその他は

車内に無かった。

この状態で、二人が無傷なのは不思議と言えば

不思議であった。

山形県の大型契約は水に流れた。

数日後、社員の奥さんが会社へやってきた。

「主人を助けてくださり、本当にありがとう

ございました」と。事故に遭遇した社員は

どこまで記憶があるか奥さんに聞いてみた。

奥さんいわく、「事故る直前、いきなりの

テレポーションの如く、社長が主人を抱き

かかえたと言っていました。そして、輝く

光りの中で、光りの存在から死んだと宣言

されたこと、それが生き返り、まったくの

無傷だったと主人は言っています。だから

主人は、社長さんに助けられたのだと言って

います。ありがとうございました」と言った。

 

このような体験を読者は信じないでしょう。

でも本当の事であり、時間が止まる原理も

セミナーで教えています。

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「テレポーション体験」
「時間を止める体験」「死から蘇る体験」