解脱会

新宿に来た頃、地下鉄の階段を上り下り

するとき、脚力が弱いことを知った。

息切れもした。田舎では、ドアからドア

まで、車を使うからだ。

新宿区内の探索を兼ねて、毎日2時間から

3時間も散歩をした。大通りは歩かず、

知らぬ路地から路地へとあてもなく歩く。

ある時、寺があって、由緒が書かれてあり、

脇に看板があり、「解脱会」とあって、

希望者はお尋ねくださいと書いてあった。

尋ねると、ああ、あの看板ですか。解脱を

教える人がいないので、あの会は5年前に

解散しましたと言い、あなた様は、解脱に

興味あるんですか?と聞くので、単なる

興味本位のお尋ねですと答えると、

住職らしきは、実は、年に5~7名ほどの

訪問者がありますと言った。

教える人がいなければ、看板を降ろしたら

どうですか?といらんことを言ってしまった。

すると、あっはっは、あなたは面白いことを

言う人ですねーといった。

面白いのは、住職さんでは?と突っ返したら

いやー、ずばり言うあなたは、素晴らしい。

あなたの言う通りです。といった。続けて

わたし自身の愛着があり、解脱会の看板は

降ろせませんと言った。

ならば、住職さんが解脱して、教える人に

なればいいのではないですか?

☝凄い突っ込みだと思う(笑)

住職は、目を丸くして、あなたは正論を

言う人ですね!わたしもそう思うのです。

でも、色んな仏典を読んでも解脱に関する

詳しい資料が見当たりません。と言った。

ならば、看板を降ろしましょうと。^^

住職は、笑いながら、お茶でも飲んで行け

というけれど、お断りして寺を去った。

「解脱会」は、世の中にあっていいと思う。

あちこちに点在して、あったほうがいい。

皆さん、自己責任にて、解脱会をやったら

どうか?

 

毎日のあてもなき散歩は、日に5時間くらい

歩き続けても疲れない脚力になった。いまは

散歩していない。脚力が衰えただろう。