乞食の面接

思いがけない乞食にまで堕ちた自分は、

これからも生きるのか、それとも死を

選ぶのか。どっちでもいいやと思う。

しかし、その決着をつける時がやって

きた。大学へ戻るか、それとも社会人に

なるのか。その選択は先延ばしして、

とりあえずバイトがきる状況を見出

そうとした。

しかし、きったない臭い乞食なんかを

採用する職場があるのだろうか?

まあ無いだろうなー♪

しかし、無いと思い込めば、活路は

開かないだろう。だから乞食であっても

使ってくれるかも知れない場を探そうと

思いながら、京都の繁華街を徘徊した

若き日浦(笑)

「高給優遇」と書かれた張り紙を

見て、そこを訪ねてみれば、恰幅のいい

マネージャーらしき男性が応対してくれた。

塩を撒かれなかったので、ほっとした。

マネージャー曰く「まずは風呂に入り、

それから綺麗なシャツとズボンと靴を

買い、それを着てから散髪へ行け。

そして、あした午後4時に来るように。

制服があるから上着は買わなくていい」

そう言って、なんと金5.000円をくれた

ではないか。当時、散髪代が400円の

時代だから5.000円は大金だったのだ。

嬉しさのあまり、ラーメンを食べようと

店に入れば、追い出される始末。

しからばと銭湯へ行けば、風呂が汚れる

からと、またまた追い出された。

これも手順の間違いかな?

じゃあ、どないすればいいんだろ?

何をどうやったのか、記憶にないが、

その翌日は、新品の身なりになって

マネージャーを訪ねた。

その職場は、ナイトクラブだった。

なんと、ホステス300名が常時いた。

歌手や政治家、スポーツ選手などが

集まる国際クラブだと言った。

日浦の仕事は、ドアーボーイだと。

ホールのボーイは50名いると言った。

バイト代は幾らかと聞けば「えー!」

と驚くどの高額だった。確かに求人

広告に偽りなし!

かくして乞食の身から、一気に国際

クラブに勤めるという道が開かれた。

なんと寮もあり、しかも家賃ダダだと

言った!

もう橋の下に寝なくていいな!

 

後日、なぜ、乞食の僕を雇ってくれた

のですか?とマネージャに聞いてみた。

マネージャーの口から飛び出した意外な

言葉に日浦は驚いた。

皆さんは、マネージャの言葉を予想する

ことが出来るだろうか?

続く