離婚の要因

40歳になったそのころ、妻(35歳)だった彼女は、

二人の娘(小学六年と小学四年生)を家に残して

出て行った。大雪が降る日の離婚だった。

 

元妻が無理やり離婚した理由は、彼女の暗く悲しい

家庭環境の過去があった。その話しを聞いたのは、

なんと彼女が家を出るその時だった。身支度して

玄関に立った彼女に聞いた。

 

「どうして、あのように僕を苦しめたのか?」と

聞いた時、彼女が言った言葉は、

「あなたはスーパーマンなのよ。だから徹底的に

あなたを苦しめることによって、あなた自身が、

スーパーマンであることを証明して欲しかった」

そう言った。

「そんな虫のいい話しは無いだろう。生身の

人間を万能のスーパーマンに見立てるのは、

間違っているのではないか?」と言えば、

「そうよ。あなたに出来ないことの無理難題を

押し付け続けてきたのは、わたしの父の恨みを

晴らすため。そして、わたしを騙した憎い男の

恨みを晴らすため。男と父親は信じてはダメな

存在なの。だから、あなたを徹底的に苦しめて

きたの。最後にごめんなさい。」

彼女はそう言った。そして、大雪の中に姿を

消した。

 

このとき、15年間の結婚生活が走馬燈の如く

現れて、それでいて、なんの思考も働かなった。

なんの言葉も生じなかった。

 

われ呆然とただ立ち尽くすなり

 

さて、家事の何もできない男親が、思春期の

娘達を育てなければならないという想定外の

重荷を背負った。その子育てもまた、大きな

苦悩を生じた。この離婚前は、嫁と姑の激しい

確執に苦しめられて来た。死ぬほど苦しんだ。

 

解決できない苦悩を背負い、故郷の信濃川へ

やってきて、入水自殺をしようとしたその時、

また奇跡が生じた。このことは改めて書こう。

 

こうした家庭環境、結婚の苦しみ体験がある

からこそ、「ラーラ南信」さんの家族が抱えた

苦しみを理解できる。しかし、他者の苦しみを

理解するだけでは済まない。こうした人類全体に

関わる苦の根源を消し去る事を誰がやると言う

のだろう。それは神の仕事か?いいや違う。

政治でもなく、宗教でもない。

 

続く