ゴーダマ仏陀のサブ

【下記は無断転載流用を禁ず】

ある日のファミレスにて、紫蓮さんに向かい、

僕は、誰かの霊的系統に属していますか?

そのようにお聞きした。

霊的系統は、地上の家系の図の様なものだ。

誰の霊的系統にも属さない魂達が無数いて、

彼らは霊的な暗闇を彷徨うのである。

 

日浦の問いに対し、紫蓮さんは無言のまま

着物の袖をあげて、テーブルに肘をつけて、

手のひらに顎を乗せた。そして両足を座って

いる長椅子に伸ばし、更に隣の隣のテーブル

の上に両足を乗せたではないか!

あの~良家の奥様~此処はファミレスだよ?

 

だが、そのポーズを見て知った。紫蓮さんは、

ゴーダマ仏陀(お釈迦様)の涅槃姿を示された

のだ。そう日浦が思えば、すぐさま紫蓮さんは

姿勢を戻しながら「 白い 大きい 」という

意味不明な言葉を発し、神妙な言葉を発した。

「日浦さん、あなたは、ゴーダマ仏陀のサブ、

代理人、代弁者を勤めた方です。」との告知が

あった。続けて、「但し地上にブッダの教団が

過去にあって、天界にも仏陀の教団が現在でも

あります。そのどちらであったのか、ご自分が

思い出すでしょう。」と静かに言われた。

 

カチッと固まる日浦!

 

この日浦が仏陀のサブを務めたのは、 2.500年も

昔のインドか、天界におけるブッダの教団か、

そのどちらであろうと、仏陀とその教えを良く

知っているに違いない。仏典類には仏陀のサブと

いう言葉さえないが、紫蓮さんが言うサブ、代理人、

代弁者とは、誰のことか?

仏典には、仏陀の世話役をアーナンダだと書いて

ある。だが、日浦は、アーナンダなどでは無い。

十大御弟子でもない。歴史書に現れない仏陀の

サブとは、何者か?

 

この日、5時間ほど会話をした。

その会話を録音していないが、とうてい受け入れ

られないことも幾つかありながら、それでもなお、

それらの告知は、真実であるから否定することも

出来ないのだ。沸き起こる想念「荷が重すぎる」

 

ファミレスを出たところで、別れの挨拶をすると、

駅までお送りします。という紫蓮さん。

自分で帰れるからさ(笑) ここで、別れましょう。

微笑みながら「いいえ、お送りします」と紫蓮さん。

駅までの途中、紫蓮さんは言った。「日浦さん、

あなたは、真に人を導く力がある方です。あなたが

真の宗教であり、あなたが真の仏陀の教えです。」

そう言った。紫蓮さんは、まだ何か言い足らなかった

のだが、それを語らないまま、渋谷駅まで歩いた。

本当に暑い夏の日だった。やがて駅に着いた。じゃあ

今日はこれで。有り難う。そう言って改札を抜けよう

としたその時、紫蓮さんは叫ぶが如く、こう告げた。

「日浦さん  あなたの想いは、ゴーダマ仏陀の想いと

同じですからね。あなたが語る言葉は、ゴーダマ仏陀

の言葉と同じなのです。」と。

ああそうか、そのことを今日最後に言いたかったのか。

そう想った。帰りの電車の中、紫蓮さんの様々な言葉を

反芻する。「白く、大きい」と描写した偉大なゴーダマ

仏陀の心中を、われ想いて涙腺ゆるむなり。

 

この日浦が、実像のゴーダマ仏陀のサブを務めた者で

あり、代弁者だと宣言したとして誰も信じないだろう。

だから、誰からも信じてもらう必要はないのだ。

世界が信じなくても、日浦の本性は変わることが無い

のだから。